「租税回避行為」と「脱税」の違い。。
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例えば、「立ち読み禁止」の本屋さんで、本を立って読むのが「脱税」。座って読むのが「租税回避」です。
本屋さんは、金を払わずに本を読むことを規制しようとしたのですが、座って読むような人の存在は想定しなかったのです。
果たして座って本を読むような租税回避は違法なのでしょうか ?
国が、2000億円もの還付を行う結果となった武富士事件では、最高裁は、そのスキームを「経済的に著しい不公平感のある租税回避スキーム」、とはっきりと認めましたが、それを想定して法律を作らない課税当局側に非があると結論づけました。法が想定していない特殊な取引を行なうことにより税負担を軽減させる行為を租税回避行為と呼んでますが、税法では限られた項目を除き、租税回避行為は合法とされてます。
日本国憲法30条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う
租税法律主義と呼ばれる日本国民の権利。税法って、まだまだあやふやな条文が多く、どうやって解釈すれば良いか判断に迷うものが多いんです。だからこそ私達税理士は、しっかりと法律を学び、法律を盾に、書かれてない部分まで課税が及ばないように、日本国民の権利を守っていかなければならないのです。
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