飲食店への税務調査
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飲食店では、現金売上を意図的に申告しないことが多いため、現金売上の漏れが無いか否かの調査が軸になります。
そこで良く行われるのが、内偵調査。例えばお寿司屋さんのケース。税務署の職員が2人1組になり、お客様としてお寿司屋さんに行きます。ここでは、あえて”調査員の皆様”と呼ばせて頂きます。調査員の皆様は、2人で20,000円位ですかネ、、、実際に飲食をして現金でお会計を済ませます。そこで調査員は、「領収書はいりません」とお寿司屋さんに伝えます。現金売上を申告しない習慣のあるお寿司屋さんである場合は、その売上を、お店の売上管理表から外します。
調査員の方は、月に2~3回ほど、同じような内偵調査を行い、多くの場合、最後に内偵を行った翌日の朝に、アポイント無しで税務調査を行います。前日の現金売上金20,000円を売上に含めない習慣のあるお寿司屋さんの場合は、その20,000円がレジに入ってませんので、翌日の朝のレジをみれば、売上代金を自分のフトコロに直接いれてしまっていることがバレることになります(調査官は、支払ったお金に証拠をつけるために、お札をしっかりと縦に折り目をつけて渡したりすることもあります)。
さて、調査官の皆様がが支払った20,000円が、3回とも、お寿司屋さんの売上台帳に記録されていない場合にはどうなるでしょうか? 最低でも、1か月あたり60,000円 の売上を除外していると認定されます。1年間で72万。3年間で216万円ですね。売上除外+役員賞与 追徴税額は200万円程になります。これは、最低でもですので、お寿司屋さんの個人的な収支を計算して、つじつまがあわないようであれば、追徴はもっと多くなります。
税務署の方なら、お店に来たらすぐに見分けつくでしょ? といわれますが、これが結構わからない。。。 調査官の皆様は、職場に私服をおいてますし、カップルや、家族で来ることもある。夜1時、2時に飲食をしていくこともあります。また、比較的たくさんオーダーし、多めの支払いをしていきますので、売上を除外する習慣のある方は、どうしても、抜いてしまうんです。。。
売上は除外するもんじゃありませんね。。
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