同族会社の行為計算否認を巡る事件で国側敗訴(水曜勉強会)
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今日の勉強会の講師は榊原さん。2019年6月27日の東京地裁の判決で、国側が敗訴した事件を解説してくれました。東京地裁は、原告が行った借入行為に経済的合理性があると認定したほか、経済的合理性を欠くか否かの判断における新たな解釈も示した重要な事件となりました。

音楽事業を行う日本法人X社が、同じくグループ会社(=同族会社)である日本法人Yの買収資金として、同じくグループ会社であるフランス法人E社から、約866億円を借り入れ、同借入金に係る支払利息を損金算入して申告しました。これに対し国側は、X社の借入行為は、そもそも必要性が無く、節税目的以外に経済合理性もないとして、ゆえに同支払利息についても損金算入を否認しました。しかしな、今回の東京地裁の判決で、東京地裁は、国側の指摘は誤りであると判断しました。
東京地裁は、経済的合理性の有無は、「法人税の負担が減少するという利益を除き、当該行為によって得られる経済的利益はおよそない、OR 当該行為を行う必要性が全くない」と言えなければ、経済的合理性が無いとはいえないと判断したのですが、具体的にはどのような行為につき、経済的利益や必要性があると認定したのでしょうか?
①組織再編によって多額の負債を抱えていた別のグループ会社の負債を減少させ、多額の営業利益を計上している日本法人X社に負債を負わせた。
→利益が出ているグループ会社に負債を負わせるという行為は、グループ財務戦略として必要性があると認定。
②異なる親会社の下にあった各日本法人同時を合併
→事業遂行上の指揮監督関係と資本関係を一致させることは、資本関係の簡素化や経営の効率化等の観点から経済的合理性があると認定。
③日本の関連法人の資本関係の整理により、日本の統括会社を合同会社(X社)とし、米国税制における取扱いや合同会社の特性等に照らして、米国税制上構成員課税を選択できるようにするとともに、将来の企業買収に備えて機動的な事業運営ができるようにすることは経済的合理性があると認定。
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