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広大地の評価⇒2018年からの大改正(水曜勉強会)

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今日の勉強会の講師は山沢が担当しました。相続税法、広大地の評価減に関する大改正について解説しました。

現行、三大都市圏では500㎡以上、それ以外の地域においては1000㎡以上の宅地については、”マンション適地” に該当しなければ、約40%程評価額を減額させることができておりました。ただし、マンション適地に該当するか否かの判断は、主観的な要素が多分に入るため、納税者と税務当局との間での争いが絶えませんでした。正直、マンション適地となるか否かは、税理士の知識ではもはや太刀打ちできず、不動産鑑定士が専門とする領域であり、減額幅が大変大きい優遇措置の割に、適用要件が曖昧であることは問題視してました。

2018年からは。。。。

まず名称が変わります。広大地評価では無く、”地積規模の大きな宅地の評価”と名称が変更になります(新評基通20-2)。

適用要件も、より明確化されました。地積規模の大きな宅地とは、三大都市圏で500㎡以上、それ以外の地域は1,000㎡以上の地域の普通住宅地区(又は普通商業・併用住宅地区)に所在する宅地を原則とし、下記①から③を除くこととなりました。マンション適地か否か、という曖昧は判断を行う必要が無くなりました。

① 市街化調整区域に所在する宅地

② 都市計画法に規定する工業専用地域に所在する宅地

③ 容積率が400%(東京都の特別区は300%)以上の地域に所在する宅地

実際の減額率については、これまで約40%であったものが、30%程度に減少する見込みです。実際の算式は下記となります。減額対象となる土地の範囲が広がった変わりに、減額率を減らした結果となりました。

 

【算式】

上記算式中の「[B]」及び「[C]」は,地積規模の大きな宅地が所在する地域に応じ,それぞれ次に掲げる表のとおりとする。

イ 三大都市圏に所在する宅地

ロ 三大都市圏以外の地域に所在する宅地

(注)  1  上記算式により計算した規模格差補正率は,小数点以下第2位未満を切り捨てる。
 2  「三大都市圏」とは,次の地域をいう。イ 首都圏整備法(昭和31年法律第83号)第2条《定義》第3項に規定する既成市街地又は同条第4項に規定する近郊整備地帯

ロ 近畿圏整備法(昭和38年法律第129号)第2条《定義》第3項に規定する既成都市区域又は同条第4項に規定する近郊整備区域

ハ 中部圏開発整備法(昭和41年法律第102号)第2条《定義》第3項に規定する都市整備区域

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