外国法人による日本企業株の譲渡、計66億円申告漏れ指摘①~事業譲渡類似株式~(新聞報道を解説)
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大手貴金属商社「ネットジャパン」の経営権売却をめぐり、東京国税局が、納税者側に約66億円の申告漏れを指摘しました(加算税等を含めた追徴税額は約25億円)。このうち①52億円は、事業譲渡類似株式の規定による指摘で、②14億円はタックスヘイブン課税の規定による指摘でした。
今回は、①の事業譲渡類似株式の規定を解説します。
納税者は2011年頃から、自身が保有するネットジャパン株(=N株)の売却を検討しはじめ、N株は、2012年3月に一旦BVI法人(英領バージン諸島の会社)に譲渡され、BVI法人は、さらに利益をのせて、このN株を別の会社に転売しました。
東京国税局は、この取引について2016年秋から税務調査に着手し、外国企業であるBVI法人が日本企業の株式であるをN株を売却した際、BVI法人によるN株の保有割合が大きい場合には日本で課税できる制度 ”事業譲渡類似株式” を適用し、この会社に約52億円の申告漏れを指摘しました。
外国法人による日本法人株式の譲渡は原則として日本では非課税ですが、所得税法第281条6項では、外国法人の日本法人への所有割合が大きかった場合等の特別の場合には、以下のような例外規定を設けてます。
①同一銘柄の日本法人の株式の買い集めをしたものを譲渡した場合
②同一銘柄の日本法人の株式を25%以上保有している株主が、同一年に5%以上譲渡した場合(⇒事業譲渡類似株式)
③日本のゴルフ場利用株式を譲渡した場合
④日本の不動産関連法人株式を譲渡した場合
(その法人の総資産の価額の合計額のうち日本にある土地等の価額の総額が50%以上である法人の株式。また、当該法人の株式を50%以上有する法人の株式など。)
⑤日本滞在中に日本法人の株式を譲渡した場合
今回は、BVI法人が、N株を25%保有しており、同一年に5%以上譲渡したため、日本で課税されることとなりました。租税条約を締結している国の法人であれば別の規定もあるのですが、日本はBVIとは租税条約を締結していないため、上記の日本の税法が適用される結果となりました。

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