アルテスタ税理士法人

アルテスタ税理士法人は、INAAグループの日本代表事務所です。

国内法人税務、相続税務から、外国法人の日本進出まサポートまで総合的にサポート

*

輸入消費税の還付

投稿日: 

商品を海外から輸入する際に、輸入消費税を支払いますが、これを消費税申告上、仕入税額控除として還付(又は売上消費税から控除)できるか否かに迷う事例がありました。

原則は、その商品につき、保税地域内で引き渡しを受けていたら輸入消費税の控除を受けることができますし、保税地域を出てしまったところで引き渡しを受けていたら、それは売り主自身が、日本国内に商品持ってきて、日本国内でその商品を売ったということになるので、買手は、輸入消費税の控除を受けることはできません。むしろ国内取引ということで、購入金額の中に消費税が含まれているということになり(10/110)、その消費税部分について、控除を受けることになります。

ここで、勘違いしてはいけないのは、インコタームズで定義されている、FOB、CIF、DAP等の条件です。これらは、売主と買主の危険負担、運送料、保険料等の費用負担について分類だけですので、所有権移転の時期を定めたわけではないことに注意が必要です。

売り主が、CIFで商品を日本に持ち込む際、海上輸送料や保険料は売り主が負担、国内配送料は買い主が負担、ということになり、さらに買い主が税関手続きを行い輸入消費税を行ったとしても、売り主が、その商品を買い手の日本の会社に持ってきて、その買手の会社の中で商品の納品を行うようなことがあった場合には、商品の引き渡しは日本国内で行われたことになり、買い手は、輸入消費税の控除を受けることができなくなります。売り手が日本国内で商品を売ったということになり、売り手に日本国内での消費税申告の義務が生じることになります。所有権移転の時期、引き渡しのタイミングの時期については、充分気をつけましょう。

 - ブログ

  関連記事

在宅勤務者を入れての勉強会

当法人ですが、4月から小さなお子様のいる方から優先的にテレワークを開始しました。 …

「PEなければ課税なし」と代理人PE認定の関係

「PEなければ課税なし」の原則 外国法人が日本で自社の商品を販売したとしても、日 …

8億円脱税、弁護士らの無罪破棄 東京高裁「事実誤認疑い」

法人名義の不動産の取得売却を行った場合でも、実質的な資金管理の権限を個人が持って …

外国株式の譲渡 損益通算は

所得税の確定申告期限もいよいよ大詰めを迎えてきました。海外からいらっしゃられてい …

海外に出向している従業員の給与の一部親会社負担 その⑤

税務通信(3530号/ 2018年11月0日)で紹介された事例です。”格差補填金 …

税務調査 調査対象は3年?5年?

税務調査の調査対象は、基本的に3年で運用されてます。 ただ、ごく稀に、一旦3年で …

「青色申告の承認申請書」の再申請

二期連続で期限後申告書を提出できなかった場合には、青色申告の承認が取り消されます …

忘年会

事務所の忘年会は、毎年、赤坂の”炭火焼肉ゆずり”。 ここの肉はほんと旨い! オー …

PAGE TOP