厚生年金等の脱退一時金に対する課税
投稿日:
日本にお住まいになられていた方が母国へ帰国する際に、過去に支払っていた厚生年金保険料の一部を返してもらう手続きがあります。(厚生年金等の脱退一時金)
脱退一時金は、公的年金の加入期間が6ヶ月以上で、年金の受給資格を有しないまま日本を去られる方が対象です。
- 日本国籍を有していない
- 厚生年金保険または国民年金の被保険者でない
- 厚生年金保険あるいは国民年金の加入期間の合計が6月以上ある
- 老齢年金の受給資格期間(10年間)を満たしていない
- 障害基礎年金そのほかの年金を受ける権利を有したことがない
- 日本国内に住所を有していない
脱退一時金を請求するためには、
- 日本に住所を有しなくなった日から2年以内に、
- 日本年金機構・外国業務グループに対し、
- 「脱退一時金請求書」および一定の書類を提出すること
脱退一時金は”退職金”として課税を受けます。原則としては、非居住者が支給を受ける脱退一時金は20.42%の税率で所得税が源泉徴収されて課税関係が終了してしまうのですが、特例として総合課税+1/2課税+退職所得控除の適用により課税が有利になる場合には、確定申告により所得税の還付を請求することができます。ほぼこちらの方が課税は有利です。
(注)役員などとして勤続年数5年以下の方が退職金を受ける場合、さらに2022年からは、役員などでなくとも同5年以下の方が退職金を受ける一定の場合は、これとは異なる扱いになります。

関連記事
-
-
国外財産に対する相続税贈与税の課税
令和3年の税制改正で、国外財産に対する相続税、贈与課税が少しだけシンプルになりま …
-
-
タックスヘイブン対策税制(新聞報道を解説)
昨年末ですが、サンリオが、タックスヘイブン対策税制により、追徴課税を受けました。 …
-
-
借地権認定課税 (定期社内勉強会)
今日の社内勉強会は、借地権の認定課税。法人税、相続税の中でも、最も、計算方法が合 …
-
-
相続財産に米国の財産があった場合?
米国では各州で法律が異なっているため、相続法については各州別に調べる必要がありま …
-
-
倒産件数は減少も、小規模事業者の数も減少
中小企業庁は4月22日,2016年版の中小企業白書、小規模白書を公表しました。小 …
-
-
移転価格税制により多国籍企業が提出を求められる文書
平成28年4月1日以後開始事業年度から、多国籍グループ企業に属する法人は、各種文 …
-
-
「青色申告の承認申請書」の再申請
二期連続で期限後申告書を提出できなかった場合には、青色申告の承認が取り消されます …
-
-
美容業の倒産廃業が2019年急増
東京商工リサーチによる調査によると、美容業の倒産が、これまでの過去最多は2011 …
