受益者を特定しない信託のスキーム
投稿日:
- 財産を預ける者=委託者
- 財産を預かる運用する者=受託者
- 財産の運用利益やその財産を収受する者=受益者 です。
信託では、法律上は財産を受託者に預けた時点で、その財産の所有権は、受託者に移ります。贈与税が課されるのでは?と疑問を持ちますが、税務上は受益者がその財産を所有しているとみなしますので、委託者=受益者と定めている限り、財産が贈与されたとはみなされません。
但し、平成19年頃に信託に関する法律が改正され、受益者を特定しない信託をつくることが可能となりました。
「4人の孫のうち、いずれかを受益者とする」とし、その誰かを指名する人を別途定めます。
ただしこのスキームだと、相続税の課税逃れが生じるため、委託者から受託者への法人税+贈与税の課税が生じてしまいます。海外では、このようなスキームを組むことも多いようですが、日本では税負担が重たいため、目にすることはないでしょう。。。
結構厳しい法律です。恥ずかしながら、私も最近知りました。
関連記事
-
インボイス制度 8%軽減税率の取引がない場合の記載方法
2023年10月1日から施行されるインボイス制度 ほぼ全ての法人が適格事業者とな …
-
シンガポール空港
先週シンガポールに行きましたが、空港の雰囲気が明るい。解放感もあり、緑もあり。最 …
-
税制改正のスケジュール
今回は、税制改正のスケジュールについてまとめてみました。 1) 8月末までに各省 …
-
国外転出時課税 海外に転出してしまった方にどうやって課税を指摘するのか (水曜勉強会)
今日の講師は岩里さん。国外転出時課税、ふるさと納税企業版、短期前払費用の特例等を …
-
国税庁回答 信託型ストックオプション 権利行使時に課税!
国税庁などが29日に開いた信託型に関する説明会で、信託型ストックオプションは権利 …
-
報酬か給与か?注目の国税不服審判所裁決
国税不服審判所が、平成24年11月1日に、飲食業を営む法人が、そこに所属するホス …
-
会計事務所の中で最も多く利用されている会計ソフトは?
日本税理士会連合会で、税理士実態調査 が実施されました。http://www.n …
-
消費税の届出書の提出をミスした場合/課税期間特例選択届出書(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は、岩里さん。消費税のトラブル事例につき解説してもらいました。 …
- PREV
- タージマハール
- NEXT
- 主要税制改正項目 (水曜勉強会)