8億円脱税、弁護士らの無罪破棄 東京高裁「事実誤認疑い」
投稿日:
法人名義の不動産の取得売却を行った場合でも、実質的な資金管理の権限を個人が持っているので、個人が不動案を取得売却したものとして所得税を課すべきなのではないか? という判断が出されました。まだ決着はついてません。
恐らく法人に多額の欠損金があったため、その法人に不動産を購入させ、それを高値で売却したような経緯だったのでしょう。今後の判決に注目です。
以下 日経新聞
不動産取引の利益を隠し8億円以上を脱税したとして所得税法違反の罪に問われ、一審の東京地裁で無罪判決を受けた弁護士K氏と公認会計士K氏の控訴審判決が26日、東京高裁であり、小坂敏幸裁判長は「事実誤認の疑いがある」として一審判決を破棄し審理を差し戻した。
2人は2004年、05年分の不動産取引で得た個人所得計約22億7600万円を隠し、約8億4400万円を脱税したとして起訴された。取引は法人名義で行われ、収益が実質的に平被告のものかが争われた。一審判決は、不動産の購入資金を法人が出していたことなどから「不動産を平被告が取得したとはいえない」などとし、収益が会社に帰属すると判断。無罪を言い渡し、検察側が控訴していた。
高裁の小坂裁判長は判決理由で「事業取引の主体は、取引経過を全体的に評価して定めるべきだ」と指摘。法人は単独で事業資金を調達しておらず、平被告が資金管理の権限を持っていたことなどから「収益は平被告に帰属する」とした。
関連記事
-
-
納税猶予制度は令和4年まで延長されそうです。
新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方に対する納税猶予の制度は既にご …
-
-
リース取引の税務上の取り扱い(水曜勉強会)
今日の勉強会の内容は盛りだくさんで、1時間予定のところ、30分超過してしまいまし …
-
-
一般社団法人を悪用した相続税にメス
銀行が、”相続対策”とかの名目で、新設した一般社団法人に資金を貸し付け、その資金 …
-
-
ゴルフ会員権購入時の税務会計処理
1 そもそもゴルフ会員権とは? ゴルフ会員権は、そのゴルフ場でゴルフをプレーでき …
-
-
租税滞納状況 税金の滞納そんなに多いの?(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は岩里さん。空き家譲渡特例、企業版ふるさと納税、国外転出課税、 …
-
-
インド企業に、IT関連報酬を支払う際の注意 -源泉所得税
自社のシステム開発を行う際に、自社の従業員をインドに派遣し、インド国内のIT企業 …
-
-
信託税制(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は中野さん。信託税制を説明してもらいました。 私達が通常目にす …
-
-
子会社設立費用の親会社負担
子会社設立の際の司法書士報酬等ですが、子会社が負担すべきか、親会社が負担しても良 …
- PREV
- 米国市民権課税
- NEXT
- ヤフー側の敗訴確定 最高裁「税逃れのための再編乱用」