アルテスタ税理士法人

アルテスタ税理士法人は、INAAグループの日本代表事務所です。

国内法人税務、相続税務から、外国法人の日本進出まサポートまで総合的にサポート

*

相続対策として用いられるDESの税務リスク(水曜勉強会)

投稿日: 

今日の講師は榊原さん。相続税の節税対策で利用することの多いDESについて、その制度と税務上のリスクについてを丁寧に解説してもらいました。

2016-10-20

相続税法では、手元に資金100残して相続が発生した場合、その100に対して相続税が課されますが、その資金100を会社に貸し付けて相続が発生した場合でも、”貸付金100”に対して相続税が課されることになってます。貸付金も財産とみなされるからです。さらには、その資金100を会社に出資した場合であっても、その”出資100”に対して相続税が課税されることになっています。この”貸付金”と”出資金”ですが、殆どの場合において出資金として課税された方が、相続税法上の評価額が低くなります。

という法律上の抜け穴を利用して、貸付金100を出資金100に交換する、DES (=Debt Equity Swap / 債権の現物出資 )を行い、相続税債務の圧縮を狙うことがあります。

但し、このDESですが、それまで貸付を受けていた会社側に、債務免除益の課税が行われるリスクがあります。

DESを使うことにより、相続税の圧縮が狙えるケースは2パターン。

①その法人が債務超過に陥っている場合

②純資産価額方式と類似業種比準価格方式を併用して、その法人の出資額を評価できる場合

特に、①の場合の効果は大きいのですが、出資に変換する債権の評価額や回収可能性が充分にあることを証明する根拠書類を準備しておく必要があるため、充分注意が必要です。

 - ブログ ,

  関連記事

日本からシンガポールへの渡航制限について

シンガポールでお世話になっているCPACの萱場先生から、日本からシンガポールへの …

タイ進出時の名義株の注意点

今日はバンコクに移動してきました。バンコク事務所で少し打合せしてきました。 タイ …

スキャナ保存制度(水曜勉強会)

今日の勉強会の講師は上陰さん。スキャナ保存制度、貸倒引当金、地方税に関する当初申 …

タイはこれからお正月です。

日本でいえば、大晦日といったところでしょうか。バンコク事務所が入居するサービスオ …

Type of business entities in Japan

There are a number of entities available …

期限の利益の喪失とは?

”期限の利益”とは、民法136条で、例えば資金の借り手が、資金の貸し手から、一括 …

役員への経済的利益も、定時総会で変更しなければ税務上損金にならないのか?

役員に対する給与の改定時期は、原則年1回、3か月以内の通常改定で、改定後は次の1 …

外国株式を譲渡して損失が生じた場合

2016年1月1日以後、株式を譲渡した場合の所得計算については、「上場株式等に係 …

PAGE TOP