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期限切れ欠損金 法人税法と基本通達、正しいのはどっち?

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会社を清算する際、超過債務につき債務免除益を計上することがあり、その時点で青色欠損金が充分に残ってない場合には、残余財産が無いということを条件に、「期限切れ欠損金の損金算入」の特例を使い、債務免除益に対する課税を免れるようにすることがあります(施令第59条の3)。

しかし、この期限切れ欠損金の特例、細かい話ですが、法律上矛盾があるんですよ。法人税法上は、「損金が益金を超えた部分」を“欠損金額”と定義してるので、会計上費用に計上したが税務上損金に算入しなかったもの(=交際費、寄付金、法人税等)は、欠損金額を構成しないので、「期限切れ欠損金」にも含まれないことになります。

しかし、通達では、期限切れ欠損金を、別表5(1)の一番左下の数値を元に計算すると記載しています。これは、これまでの事業年度での会計上の繰越損失なんですよ。会計上費用計上し、税務上損金に算入しなかった費用(交際費、寄付金、法人税等)も、期限切れ欠損金額に含まれます。

まぁ、結局、通達があるお蔭で、会計上費用としてきた金額が、結果的に損金になるので良いのですが。。。

法人税法施行令第59条3項

内国法人が解散した場合において、残余財産がないと見込まれるときは、その清算中に終了する事業年度前の各事業年度において生じた欠損金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額は、当該適用年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

 

第118条  解散の場合の欠損金額の範囲

法第59条第3項に規定する欠損金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額は、第1号に掲げる金額から第2号に掲げる金額を控除した金額とする。

一 法第59条第3項に規定する適用年度(以下この条において「適用年度」という。)終了の時における前事業年度以前の事業年度から繰り越された欠損金額の合計額

二 法第57条第1項(青色欠損金の繰越)の規定により適用年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される欠損金額

 

法人税法基本通達 12-3-2

第118条第1号《解散の場合の欠損金額の範囲》に規定する「前事業年度以前の事業年度から繰り越された欠損金額の合計額」とは、当該事業年度の確定申告書に添付する法人税申告書別表5(1)の「利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書」に期首現在利益積立金額の合計額として記載されるべき金額で、当該金額が負(マイナス)である場合の当該金額による。

ただし、当該金額が、当該確定申告書に添付する法人税申告書別表七(一)の「欠損金又は災害損失金の損金算入等に関する明細書」に控除未済欠損金額として記載されるべき金額に満たない場合には、当該控除未済欠損金額として記載されるべき金額による。

 

 

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