アルテスタ税理士法人

アルテスタ税理士法人は、INAAグループの日本代表事務所です。

国内法人税務、相続税務から、外国法人の日本進出まサポートまで総合的にサポート

*

名義株の判定について (水曜勉強会)

投稿日: 

本日の講師は佐々木さん。相続税の調査で指摘を受けやすい名義株の判定について、解説してもらいました。

原則として、株主名簿に記載されている方が株主となるのですが、”名義株”とは、株主としての権利を実質的に行使している方が、自分の名前とは異なる名前で株主名簿に名前を記載している株のことを指します。特に、相続税の調査では、名義上は相続人名義の株式であっても、生前に、実際の株主としての権利の運用を行っていたのが被相続人である場合には、その株式が”名義株”と認定され、被相続にの相続財産として課税を指摘されるケースがある。

名義株としての指摘を避けるためには、株式の取得時や保有時、配当金受領時等に、株式の実際の所有者が相続人であると証明できるか否かがポイントとなるようです。例えば,被相続人の妻名義の株式については、名義上は妻の株式となっていたとしても、それだけでは名義株でないことを証明することはできません。そこで、贈与税申告の事実の記録や、出資払込の証明となる書類の保存、配当金を受領している事実等の記録、議決権の行使等、実際に株式を管理・運用し、その権利を妻が行使していたことを証明することが必要になります。

一方で,株式の取得費用の支払者や配当金の受領者、領収書の署名が被相続人であるなど、実際の管理・運用等が被相続人によるものであると判断されれば、名義株として相続財産に加算すべきと指摘される恐れもあります。名義株に限らず、預貯金等の所有者については、名義だけで判断することはなく、管理・運用,原資となった金員の出捐者及び贈与の事実等を総合的に勘案して判断されるので、注意が必要です。

 - ブログ ,

  関連記事

no image
欠損金の繰り戻し還付

欠損金の繰り戻し還付は、中小法人(資本金1億円以下等)に限り適用可能なのですが、 …

賃借資産に対する修繕費(水曜勉強会)

今日の勉強会の講師は中野さん。賃貸資産に関する修繕費負担について解説してもらいま …

INAAミーティング(レセプション)

アルテスタは、世界50ヵ国、100以上の会計事務所から構成される国際会計事務所グ …

テレワーク始まります

ようやくですが、全員にノートパソコンの貸与が終わりました。アルテスタでは社員全員 …

183日ルール どこまで滞在日数に含まれる?

アメリカ法人に勤務し、給与もアメリカ法人から支給されているマイケルさん。日本に短 …

no image
メルカリ ポイント処理で消費税1億円の申告漏れ(新聞報道を解説)

フリーマーケットアプリ大手の「メルカリ」に税務調査がはいり、約1億円の消費税の申 …

役員報酬。経済的利益の額も株主総会での決議が必要なのか? (水曜勉強会)

今年最後の勉強会の講師は中野さん。役員に対する定期同額給与と、経済的利益の関係に …

空き家に係る譲渡所得の3000万円控除(水曜勉強会)

今日の勉強会の講師は私でした。空き家を譲渡した場合の3000万円控除を復習しまし …

PAGE TOP