アルテスタ税理士法人

アルテスタ税理士法人は、INAAグループの日本代表事務所です。

国内法人税務、相続税務から、外国法人の日本進出まサポートまで総合的にサポート

*

海外に出向している従業員の給与の一部親会社負担 その④

投稿日: 

海外法人に出向させた従業員の給与の全額を、日本の親会社の損金に算入できる場合もあります。

例えば、日本親会社の信用回復のために行う、海外法人の業務監督。海外法人で製造した製品に関する検査結果の報告に不正が発覚し、海外法人だけでなく、日本の親会社も著しく信用を失墜することがあります。この信頼を回復するために、海外法人での検査体制を抜本的に見直すなどの改革を行うことがあり、不正原因の調査と同時に、海外法人の検査業務を監督する目的で、親会社の従業員を海外法人に出向させることがあります。

出向の目的が、子会社の調査、監督であり、一応の決着がつけば出向は解除する予定であれば、この出向の目的は、企業グループの業務の適正を確保するための必要な体制の整備であり、日本親会社(出向元法人)が専ら自らのために行う活動と認められます。従い、出向者の従業員の給与の全額を出向元法人において損金の額に算入することができるものと考えられます。

一方、出向者が行う出向先法人での活動が、海外法人への調査及び監督業務にとどまらず、出向先法人自体の業務に及ぶ場合はどうでしょうか。そのような場合は、出向者に対する給与の負担について出向元法人と出向先法人とで合理的に分担すする必要があるので、注意が必要です。

 - ブログ

  関連記事

法人番号決定通知書

法人番号決定通知書が送られてきてますか?  この法人番号の制度ですが、私達納税者 …

CRS (Common Reporting Standard)の導入による影響(水曜勉強会)

今日の勉強会の講師は山沢が担当しました。CRMの導入による実務への影響について、 …

軽減税率が使えなくなる?(水曜勉強会)

今日の講師は岩里さん。2015年5月9日に、シャープが1218億円ある資本金を1 …

お花見🌸

芝公園 お花見で賑やかなランチタイムでした!

同族会社の行為計算否認を巡る事件で国側敗訴(水曜勉強会)

今日の勉強会の講師は榊原さん。2019年6月27日の東京地裁の判決で、国側が敗訴 …

個人への外注費や業務委託費は給与に該当?それとも報酬?

個人コンサルタントに支払った報酬を「給与」として取り扱い源泉徴収するのか、「報酬 …

海外に出向している従業員の給与の一部親会社負担 その②

出向元法人において損金の額に算入することができる留守宅手当ですが、下記のようなも …

税制適格ストックオプションとは

ストックオプションは、原則として、その権利を行使して株式の交付を受けた時点で、給 …

PAGE TOP