相続開始前に被相続人の銀行口座から約200回にわたり1億円を引き出し (水曜勉強会)
投稿日:
今日の講師は会計士の山本さん。いろいろと解説してもらった中で、相続開始前に被相続人の銀行口座から約200回にわたり1億円を引き出した事例で議論が白熱しました。

相続人Dは被相続人Eに係る相続税について、「相続についてのお尋ね」で基礎控除額以下と回答し無申告だったが、資料情報から相続税の申告が必要であると想定された。調査の結果DはEが体調を崩してから相続開始までの間、Eのキャッシュカードを使用して預金口座からATMで1日の出金上限となる50万円ずつを約200回にわたり引き出し、約1億円を現金で貸金庫に保管するほか自身の預金口座に振り替える等していた事実を把握していた。結果、相続税の申告漏れ課税価格が約1億5000万円、追徴税額が約1,800万円でした。
さて。なぜにこの事実が税務署の調査官に見つかってしまったのでしょうか。相続税の申告書を提出しているのであれば税務調査官の目にとまるのも無理もありませんが、今回は基礎控除以下となっているため、相続税の申告書自体が提出されてません。そのような相続は、年間100万件以上あるはずです。そんな中で、税務調査官はよく本件を見つけられたと思います。おそらく、被相続人が生前に証券会社に資金を預けており、調書か何かが税務当局に提出されていたのでしょう。。
関連記事
-
-
スポーツ選手の年俸に対する課税
高額年俸を稼ぐプロスポーツ選手に対する課税って凄いんですよ。 年棒が億になると、 …
-
-
申告が漏れていた場合の加算税(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は佐々木さん。申告書を提出しなかった場合の加算税について、再度 …
-
-
東京国税局 令和元年度の査察概要公表
東京国税局が、令和元年度の査察の概要を公表しました。 注目は処理件数58件(実際 …
-
-
役員報酬の定額支給 未払計上は認められるか?(水曜勉強会)
今日の勉強会の講師は榊原さん。今日もリモートでの勉強会開催となりました。今日のト …
-
-
税理士の登録者数
毎年、1%程度ですが、税理士の数は増えているそうです。下記のうち、国家試験合格者 …
-
-
ドバイのフリーゾーン DMCC
先週、ドバイのDMCCフリーゾーンに行ってきました。 このフリーゾーンには、60 …
-
-
エビの釣り堀?
先週出張でバンコクに行った際に、エビの釣り堀に行きました。魚の内臓みたいなのを餌 …
-
-
(新聞報道を解説) 「移転価格税制でホンダ勝訴 !」
東京国税局は、ホンダに対して、ブラジル子会社に意図的に低い金額で部品を販売してい …
