パナマ文書で判明、31億円申告漏れ 国税当局が調査
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国税当局が、パナマ文書を参考に税務調査を進めていると噂をききましたが、この1年間で数十件の税務調査が行われ、31億円の所得漏れが発見されたそうです。
租税回避地に金融資産を置くこと自体は、個人の自由なので問題ありません。ただし、私達のような日本居住者に関しては、海外で発生した運用利益であっても日本で申告する義務があります。。。。という、海外運用資産の日本での申告義務を怠っていた方が、多かったということのようです。

–以下 朝日新聞デジタル 2017/8/24————–
世界の富裕層によるタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態などを明らかにした「パナマ文書」に名前があった日本関連の個人や法人について、日本の国税当局が調査を行い、今年6月までに所得税など総額31億円の申告漏れがあったことがわかった。ほかに自主的に数億円規模の修正申告をした個人も複数いたとされ、パナマ文書をきっかけに把握した申告漏れは少なくとも40億円弱に上るとみられる。
この中には、携帯電話・OA機器販売会社「光通信」(東京)の重田康光会長(52)が、パナマ文書に記載された英領バージン諸島の法人の株式譲渡をめぐって約3億7千万円の申告漏れを指摘された事案も含まれているとされる。パナマ文書は欧米など世界各国で税務調査などの端緒になったが、国内で具体的な課税事案が明らかになるのは初めて。
関係者によると、国税当局は昨夏以降、パナマ文書に絡む税務調査に本格的に着手。今年6月までに関連する個人や法人について、全国で数十件の調査を行った模様だ。調査対象には、文書に登場する個人だけではなく、その個人が代表となっていた関連法人なども含まれているという。
その結果、国税当局は複数の事案で申告漏れを指摘。個人が中心で、海外投資で得たもうけが申告から漏れていたケースなどがあった。また、タックスヘイブンとは関係のない国内取引に関する申告漏れも見つかったとされる。
海外取引が絡む税務調査は一般的に、現地の税務当局などに情報を照会して回答を得るのに時間がかかるなど、調査が長期化するケースもある。パナマ文書関連の調査は7月以降も続いているとみられ、申告漏れの指摘額は今後も増える可能性がある。
国際課税をめぐっては、2018年に約100の国・地域が参加する金融口座情報を自動で交換する仕組みが始まるなど、国際的な課税逃れの対策が進みつつある。
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